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2021年1月22日金曜日

バイデン大統領の就任式と日本

  2021年1月20日(日本時間1月21日未明)、バイデン第46代米国大統領の就任式が首都ワシントンの議事堂(The Capitol)で行われた。寒いワシントンだが、お天気が味方してくれた。青い空の議事堂からワシントン・モニュメントまで、きれいな映像が世界中に中継された。穏かに、しかし華やかに、アメリカらしい大統領就任式だった。1月6日の議事堂乱入事件や新型コロナウィルスの最大の犠牲国であることを忘れさせるかのように、つつがなく挙行された。

 しかし、バイデン大統領の就任演説では、これらの事に触れずにはならなかった。

そして、今も続くコロナ禍の犠牲者たちに黙祷が捧げられた。

 


 バイデン大統領は、2020年11月の勝利宣言の時から、米国の分断を憂い、自分は、自分に投票しなかった人達も含め全ての米国人の大統領であると述べた。そして、この度の就任演説では、何度となくUnitiy、すなわち一つになることが言われた。

 これは、何も米国のみの問題ではない。今、世界で、そして日本でも重要なことである。右翼も左翼もない、みんな仲良く、心を一つにして、人類とウィルスの世界戦争に打ち克たなければならない。
 本年の初詣で拝んだ明治天尾の御製、
「国のため いよいよはげめ ちよろづの 民もこころを ひとつにはして」
 心を一つにして、未来に向かって取り組むことで、この国難を乗り切れると思う。
 

 米国の大統領は、政教分離にかかわらず、就任式では、聖書に手をおいて、国家を守ることを誓う。
「神のご加護が国家にありますように。」

 この思いと信仰は、日本も同じである。
 毎年お正月の始めに、日本国総理大臣は、伊勢神宮に参拝される。
日本国の起源となる神様に、国家の安寧を、平和と繁栄をお祈りするのである。
 本年、菅総理は、コロナを理由に伊勢神宮に参拝されていないと聞いた。
 コロナ禍だからこそ、参拝頂きたいものである。
 お正月は1月中をさすと聞いた。まだ間に合う。きっとお参り頂けるのだろう。


 

2021年1月1日金曜日

謹賀新年 令和3年 A Happy New year 2021

  あけまして おめでとう ございます。

 コロナ禍でも、負けずに、気を付けながら、前に進んで行きたいと思います。

 本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 朝、家族でおせちとお雑煮を頂き、散歩がてら、靖國通りが空いていたので、初詣に行こうとした。空は快晴、風は冷たいが、美しい日の丸と冬の紅葉。

 
  が、甘かった。靖國神社の境内に入ると、人、人、人。初詣を諦めた。出直すことに。

  遠方からいらした方は、並ぶのだろうな。大変だな。コロナ、大丈夫かな。


 帰路の、靖國通り沿いの老舗(明治元年創業)の[寶(宝)来屋」さん。

 混雑していたらやめようと思っていたら、意外とすっと入れた。

 花びら餅を始め、迎春、初春、若竹、福梅、干支のお菓子等々、季節感、日本の文化、行事を感じさせる品々が美しく並んでいた。子供から大人まで、楽しんで選んでいた。

 感謝を込めて、初春を吟味した。

 より良い一年となりますように。

 令和3年元旦




2020年(令和2年)を振り返り (風と愛)

  今年は、世界中の多くの人達にとって、コロナ(Covid-19)で始まり、コロナで終わる年になりそうである。

 今日、大晦日に、東京では、初めて一日の感染者が1000人を超え一気に1337人となった。

 国内全体でも新規感染者が過去最多の4519人。4、5月の緊急事態宣言時より状況は悪いのに、危機感は薄くなっている。

 常に忘れずにいたいのが、コロナ禍でも毎日、人と触れ合い命をつないでいる医療従事者らのこと。これからの季節、コロナ感染者のみならず、心筋梗塞や脳梗塞も起こりやすく、救急で治療が必要になることも多いだろう。

 新年のお祝いの中でも、そんな人達のことを忘れずに、そっと心を寄せていたい。

 

 今年、コロナ禍で、風通しの良さが重視された。

 密閉空間が良くないということで、ドアや窓を開けて換気を良くすることだ。

 風通しをよくするとは、別の意味で、コミュニケーションが上手く行き、オープンで明るい人間関係が存在することを言う。

 また、風力発電など、自然の力の存在も認識させられた年でもあった。

 日本の歴史では、時々、「神風」が吹くが、風神(風の神様)が、今年は、色々な所で、様々なことを教えてくれた。

 2月に栃木県の足利大学で講演をさせて頂いた時、理事長の牛山泉先生には、風力エネルギーについて教えて頂いた。

  新国立競技場の設計に携わった隈研吾先生は、次のようなことを述べられた。

「 オリンピックが1年延期になるということは、その「風通しのよい幸福」に気づきなさい、目覚めなさいというメッセージであるようにも感じられる。気づいてから、集い、祝いなさいと諭されたようでもある。この1年間を、その新しい幸福の学習のために使いたいと思う。

 11月の秋の地域の文化蔡の書展に出した今年のお題が、偶然にも、「恵風和暢」。

 来年には、恵みの風が吹いてくれるだろうか。


 その文化祭の直後に、ある佐賀県の尊敬する方から届いたパッケージの表にあった言葉が、「みどりの風を贈ります」だった。文化祭の作品の色紙を、書道の豊田先生とともに、緑色を選んだのも、偶然。
 「みどりの恵みの風」が吹いて、心地よいお日和をもたらしてくれるのが来年ではないだろうか。そんな期待、希望を持っていたい。

 そして、豊田九華先生ご自身は、「強い、賢いものではなく、変化に対応できるものが生き残るのだ」とのダーウィンの言葉をお書きになった。

  風の変化を感じて、それに乗る、自然にさからわない、そんなことが大事なのかもしれない。 



 「順風も逆風もあり 走馬燈」、同じ書展で、これも出合った一作品。
  どんな風も、人生の一場面。追い風も、向かい風も、上手く利用すれば良い。
 いよいよ2021年(令和3年)は、東京オリンピック・パラリンピックの、「2020+1年」の年。この「+1」をどう捉えるか。
 そして、令和3年は、東日本大震災からちょうど10年。この10年、日本では、世界では、どれほどの災害、テロ、そして感染症と、無常(無情)にも、人々の命が失われてきたのか。でも、命は失われても、いのちは繋がれ、生きてきた人々の生きた証、精神は残る。
 来年、明日、将来への希望をつないで、行きたいと思う。
 拙著『オリンピックと日本人の心』、英語版’’The Olympics and the Japanese Spirit''、
是非、読んで頂きたい。題字をそれぞれ書家の大家の先生お二人に書いて頂いた。
表紙絵は、フランス在住の若手日本人に描いて頂いた。翻訳・編集は、「青い目のサムライ」にして頂いた。多くの人の心の入った2冊。感謝を込めて、改めて紹介する。