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2018年9月6日木曜日

玉三郎の幽玄の世界

今日の歌舞伎座は格別だった。
特に、玉三郎の幽玄の世界には引き込まれた。
「天女の羽衣」には、精神的(スピリチュアル)なものを感じた。
鼓童のピアニッシモから始まる響きは、左から右へ、右から左へと波と砂浜を想像させた。
天女が真ん中から前進するシーンでは、まるで海が開かれるような聖書の一場面を思いおこさせた。
最後の花道では、まさに天に上っていく舞であった。

「道成寺」は、能舞台より暗く始まったが、現代風太鼓の音色の周りを舞う玉三郎は、まるでマダム・バタフライの様だった。
玉三郎扮する鬼女が花道と舞台の直角の部分に立ち、両脇に僧侶が位置する場面は、もはや花道が花道(傍道)ではなく、会場全体が舞台となった。

今までの歌舞伎にはない進化した歌舞伎の表現。
素晴らしかった。世界中の人々を感動させられる芸術である。
東京オリンピックの開会式等で取り入れられたら良いと思う。
萬斎さんが玉三郎さんに頼まないかなあ。
天女の羽衣が五輪の旗となってスルスルと天に上って行かないかなあ、と想像を豊かにする。。





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